町家のひなめぐり

奈良県高取町のイベント「町家のひなめぐり」
ここは寛永７年（１６４０年）に高取城として栄え、藩主をはじめ家臣の屋敷が街道筋に移された城下町です。

ここでは江戸・明治・大正・昭和・平成のお雛様が飾られているので、飾りや衣装・表情の移り変わりがよく分かり、その鍛練された職人技は、ため息が出るほど素晴らしいです。

下のお内裏様とお雛様は江戸時代、材木商や両替商を営んでいた外嶋家の物です。大正時代には水害にあい、蔵が水浸りになったのですが、人形は長持ちに仕舞われていたので無事でした。
冠に使われている翡翠（ヒスイ）やサンゴは、当時貴重な物だったそうです。



最上段が屋形のようになっているひな人形を「御殿雛」と言います。
昭和３０年代くらいまでは「御殿雛」が多かったのですが、昭和４０年代くらいからは、御殿が屏風に変わっていきました。

３人官女が屋形に入っていて、琴が揃っているお雛様は珍しいそうです。





高取町は「薬の町」で、このお宅は今も薬やさんです。
柱には火縄銃と槍がかけられていて、歴史を感じます。






その他のお雛様も上品なお顔立ちで、どれも美しかったです。




本部では全国から集められたお雛様が高く飾られていて、まばゆいほどの美しさでした。