美しい言葉
「美人の日本語」 山下景子 幻冬舎 600円
型絵染めの先生の紹介で、私はこの本を読み始めた。
知らない言葉や語源が365日、一日一語の形式で書かれているので、その日のページを読むだけでもいい。
日本語は、こんな美しい言葉だったのかと誇れる気持ちになる。
本の中から、あるページを紹介したい。
1月25日 ご馳走
その労が何よりの・・・
馳走とは、かけまわるという意味です。
かけまわって、世話をしたり、力をつくしたり、もてなしたりする時に使われるようになりました。
豪華な食事の事では、なかったのです。
今でも歌舞伎では、花形役者が端役に出て盛り上げることを、ご馳走と言っています。
かけずり回って、おもてなしをするからご馳走。
その労に感謝する言葉が「ごちそうさま」です。
たとえどこかで買ってきたものでも、その陰にはたくさんの人々がかけずり回った労があるわけですから、やっぱり「ごちそうさま!」と言いたくなりますね。
私は折に触れ、この本を読んでいる。
「花明かり」 「思い差し」 「7月は愛逢月(めであいづき))」など、古来からある美しい日本語の響きは、日本人の持つ奥ゆかしさや生活・文化と結びついて作り上げてきた言葉だなぁと思う。
全部は覚えられないけど、気に入った言葉は使っていきたいと理想を描いている。
私のお気に入りの一冊でもある。