村中大騒ぎ

それは、月曜日の夕方6時に起こった。

晩ご飯の用意を済ませくつろいでいると、突然外から有線放送が聞こえてきた。
村内にあるタンクの設備が故障したため、村内全域で断水していると言う。

慌てて水道の蛇口をひねってみると、当たり前だが1滴の水も出ない。
ほんさっきまで水が出て料理してたのに・・・?
一瞬信じられない思いだった。

これは大変なことになった〜
幸い晩ご飯を作りお茶は沸かしておいた。
断水はいつまで続くのだろう?

地震対策用にとペットボトルを常備していたのを思い出し、2Lの水を3本出してきた。
とりあえず飲み水には困らないが、トイレや顔を洗う水はどうしよう?

あれこれ思案していると、何度も、
「復旧にはかなり時間がかかります。村内3か所で給水車を出しています。」と、給水場所を放送している。

どうしょうかと迷ったが、とりあえずタライにあった水をバケツに汲んでトイレに置き、翌日も復旧してなかったら水を貰いに行くことにした。
我が家は農作業の小屋に井戸があるので、その分少し心強い。
早い復旧を願って、10時に就寝することにした。




翌朝の4時、
早くに目が覚めたので水道の蛇口をひねる。
ちゃんと水が出ている。
良かったぁ〜〜これでトイレにも行ける。

私は昨晩、トイレが流せないので、水分を控えて寝た。
その時、被災地でトイレを我慢するため水分を控えていた高齢者が、病気になり生命が危うくなった話が頭をよぎった。
今は暑い時なので、熱中症にかかる心配だってある。
それだけ水の有難みを実感した一日だった。

外からは、ひっきりなしに有線放送で、
「水道水の復旧はしましたが、使用水量の増加で再び断水の怖れがありますので節水にご協力下さい。」と聞こえてくる。
濁った水は、暫く出して透明になってから使用するようにとも呼びかけている。

村内2000世帯のうちまだ復旧していない地域が2大字あるので、一日節水しながら過ごした。

庭の水盤に入れたホテイアオイに、蛙が3匹住みついた。




蛙たちも、「水は大切だよ」と言ってるのだろうか?

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