夢中になって読んだ本

海賊とよばれた男」で本屋大賞を受賞した百田尚樹氏。
図書館に行くと、偶然彼の著書「モンスター」(幻冬舎文庫)が並んでいた。
映画化され話題になったので読まれた人も多いと思うが、私はまだ読んでいないので迷わず借りることにした。



図書館で読み始めると、書き出しから興味をそそられる内容で
時間を忘れるほど「モンスター」に引き込まれていった。
これほど夢中になって本を読んだのも、久しぶりである。

町で一番美しい女「未帆」

彼女の顔はかつて醜く、周囲からバケモノ扱いされる悲惨な毎日を送っていた。 ただ醜く生まれただけで、地獄のような毎日。
思春期になれば変わるかと思ったが、一向に容姿は変わらず恋をする。
そして思い悩んだ末にある事件を起こし、「モンスター」と呼ばれ町を追われた。

東京へ出た未帆は美容整形を繰り返し、莫大なお金をかけ完璧な美人に変身を遂げる。 欲しかった、男たちからの称賛と女たちからの羨望。
そして高級レストランを経営しようと、故郷の町に戻ってくる。
その目的は復讐? それとも・・・

高級フランス料理店は美人ママで評判を呼び、未帆をいじめた同級生や教師が店にやって来る。
そこから、彼女の復讐劇が始まる。
そして、ついに長年恋い焦がれていた初恋の男性が店にやって来た。
美貌を手に入れた未帆は、果たして彼の心を捕えることができるだろうか・・・

美容整形して変わっていく過程や、周りの反応。
過去にいじめていた人たちが、美人になった未帆に会った時の描写が面白い。 人は外見でなく中身だと言っていたのじゃないの?
男性の著書なのに女性の心理をよく掴んでいて、整形についても実にリアルに書かれている。

美人論あり刺激的な場面もありで、気がつけば一日で読み終えていた。

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