がんワクチン

NHKの番組「がんワクチン 命をかけた最終治験」を視聴した。
私は予告を見た時から、どんなワクチンだろうかと興味を持っていた。
ワクチンと言ってもがん予防の為ではなく、治療薬なのだ。
その新薬が認められれば、多くのがん患者が助かるかも知れない?
番組は分かりやすく説明していて、初めて知る事がいっぱいだった。

がんワクチンの内容を簡単に説明すると・・・
体内にがん細胞が増えた時、強い攻撃力を持つ「キラーT細胞」が守ろうとがん細胞を攻撃する。
ところが、がん細胞は非常に速いスピードで広がるために、「キラーT細胞」の数が足らなくて攻撃しきれない。
そこで大量のペプチドを含んだがんワクチンを打つと、「キラーT細胞」が異常事態ととらえ反応。
数を増やしパワーアップして、がん細胞を攻撃するというのだ。
つまり自身の持つ免疫細胞を活性化させて、がん細胞を攻撃するという仕組みらしい。

治験に参加するには条件があり、しかも特定の病院でしか行われていない。 それが新薬を作るための安全性や有効性のデータにもなる。
条件をクリアーしてワクチンを打つ人は、通院で週に1回の注射を2年間続けることになる。

ある女性は「がんワクチンを打ってから体調が良くなり、食欲が出てカレーを食べられるようになってきた。」と言っていた。
すでに行った外国の治験では、再発予防にも効果があるという話だった。
ただこのがんワクチンは効果が出るまで時間がかかる(半年〜)ようなので、がん細胞が大きくなり抗がん剤に切り替えた人もいた。
どこまで打てば効いてくるかが分からない未知の部分でもあるので、以前の治療法に戻る選択をしたという。

日本では、治験が終わるのが2年後。
新薬が認められるにはまだまだ時間がかかるが、新たながんの治療法になるのは間違いないだろう。

身内をがんで亡くし、自身も49歳で健診にひっかかった事がある。
がんといえば手術するか抗がん剤放射線しか思い浮かばないが、注射を打つだけでよく、しかも副作用が無いと聞けば完成が待ち望まれる。



放送を見ながら、がんワクチンに携わっている人たちに頭が下がる思いだった。 国も予算を投じて乗り出してきたようなので、早く実現して欲しい。

.entry-content { font-size:18px; }