潤いのある人生

夜の闇を照らし出す明かり。
その空間は人を魅了し、静かな時間が流れていく。




「飛鳥光の回廊」では、あちらこちらでミニコンサートが開かれた。
写真店のスタジオからは、楽器の演奏とソプラノの奇麗な歌声が。
中に入ると、おしゃれなシニア女性が演奏している。

堂々とした立ち姿だが、いったん演奏が終わるとにこやかな笑顔で説明をしてくれる。
リコーダーのソロや、ビオラやピアノに合わせての演奏もあった。
年齢を感じさせない優雅さと溌剌さで観客を魅了する。

おそらく趣味の楽器を続けられ、発表の場として「光の回廊」を選んでミニコンサートを開かれたのだろう。
こじんまりとしたスタジオには、音楽好きの客が溢れていた。

また別の所では、男性たちが昭和歌謡曲を尺八で演奏していた。




聴こえてきたのは、昭和枯れすすきや北国の春など、お馴染の曲。
思わず口ずさんでしまう。
テントを張ったコンサート会場では、ご婦人たちが同じ衣装で出番を待っている。 この方たちも、多分70代だろうか?
皆さん生き生きとしていて、笑顔で楽しんでらっしゃる様子。

シニアが趣味を持ち、目的を持って楽しむことの大切さをよく耳にする。
それを自分の趣味に留まらず、交流しながら発表することは素晴らしい。
多くの方に見て貰うと思うと大きな励みになるし、また頑張ろうという意欲にも繋がる。 それも、与えられた場でなく、自分たちで企画した手作りであれば、なおさら喜びもひとしおだろう。

生き生きとしたシニアライフを送るには、人との繋がりを抜きにしては語れない。
同じ目的を持ち、一緒に楽しむことができる友がいるということは、人生に潤いをもたらすことであろう。

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