桜の花が咲かないのは・・・

いつも行くお風呂での会話。 
狭い脱衣場なので自然と会話が耳に入って来る。
顔見知りのシニア女性たちは、着替える間も話に花が咲く。

「今年、桜の蕾が全然ないわ。枝を切ったんが悪かったんかなぁ?」
「枝切ったん? それはあかんわ。桜は切られて怒ってんのと違う?」

そばにいた女性も「桜は金属を嫌うねんで。」と話に加わり、
だから枝が伸びる時、電線をわざわざ避けて大きくなるのだと言う。
「のこぎりで切るのは、あかんわぁ・・・」

口火を切ったAさんは、去年は米のとぎ汁までまいて、「大きくなあれ」と声をかけていた。大事にしていたら去年は花がいっぱい咲いて奇麗だったのにと、残念そうである。

「今年は枝が大きくなったから切ったんよー。だから桜が怒ってんのやろか?」
「桜も生きてるっていうから、分かるってるって言うよ。そりゃぁ大事にしたらな」
ますます話が加速する!!
Aさんは、枝を切った事があたかも原因だったかのようにショボンとしている。
「また声をかけたら、咲くかもしれへんで。」
蕾が膨らむ事を期待して、3人は帰って行った。

この話に興味を持った私は、家に帰ってPCで検索してみた。
「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿と言うように、梅は簡単に剪定を行っても問題はないが、桜は剪定を嫌う。それは切り口から雨水や腐朽菌が侵入し、そこから腐り枯れやすいから」と書いてあった。
それで金属を嫌うのだろうか?

 

植物にも気持ちがあるので、声をかけて世話をすると育ちが良くなるという事は聞いた事がある。
やはり、桜は感じていたのだろうか。
今年はぞんざいに扱われているという事を・・・???

風呂場のよもやま話。これもまた面白いものである。

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