人は、他人の顔色をつい見てしまう

人は他人の意図を推し量る時、相手の顔色をうかがう。
でも、チンパンジーは物や動作などを見るだけで、顔は見ない。

興味深い記事を、新聞で見つけた。
京都大学が人とチンパンジーの進化を研究し、分析した内容である。

人がジュースの入った瓶をつかみ、コップにジュースを注いでみる。
その時、視線の動きを記録する装置を使い、どこを見ているかを調べた。

研究から、人やチンパンジーはジュースを注ぐ前からコップを見ていて、動作を予測している事が分かった。
大人と乳児は、測定中の半分は相手の顔を見て、コップを見たのは2割程だった。
チンパンジーは顔を見たのが1割未満で、半分はコップを見ていた。

つまり・・・
ジュースを注いでいると、人は顔を見ているが、チンパンジーはコップを見ているというのである。

私はテレビで料理を食べている人を見ると、つい顔を見てしまう。レポーターが「美味しい」と言うのは予測できるので、表情で本当に美味しいかどうかを確かめているのだろうか?
一緒に食べに行くと料理を見るが、食べっぷりや表情を見て美味しさを判断してしまうので、記事にも頷ける。
そう言えば、グルメレポートではまず料理のアップを。
その後レポーターの顔のアップがお決まりのコースである。

「おはよう〜」の挨拶も、顔を見れば気持ちが現れる。
一日のスタートが元気なおはようか、不安を抱えたおはようか、儀礼的なおはようか。
たとえ明るく挨拶しても、表情が寂しそうだと、何かあったのではないかと考えてしまう。



つい顔を見て、瞬時に相手の心理状態をつかんでいる自分。
私だけのくせかと思っていたが、他人の顔をよく見るのは、それだけじゃなかったのか?
新聞記事を見て妙に納得してしまったが、皆さんはどうだろう?

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