我が家の黒電話

我が家の電話は、黒電話。
30年以上も働いている現役だ。



お客さんが、受話器を取ろうとして驚いた。
「まだ黒電話使ってんの〜」みたいな顔で。
でも、それも15年ほど前のこと。

使うのは使えるけれど、かける時がじれったい。
数字を回す度に、ダイヤルが戻るまで待たねばならない。
それが0や9なら最悪だ。もの凄く長い時間に感じる。

しかも最近は、ジージーッと、回す度にやたら変な音。
そろそろ、疲れが出てきたか?

それで遅ればせながら、親子電話だった黒電話の1台を、
プッシュホンに変えた。
1階は黒電話で、2階は子機つきのプッシュホン。
やっぱり便利だなぁ〜
何と言っても、電話はコードレスが良い。



でも、孫は黒電話がお気に入り。
「もしもし」は、この電話でないと駄目なの。

何故かって?
それは、かけ終わっって受話器を置く時、「チーン」となるから。
その「チーン」を聞くのが、楽しみになっている。

レトロな黒電話は、昭和の思い出。 
家庭電話や公衆電話が普及していなかった時代、お隣や近所の人がうちへ借りに来た。
曲線の形や黒色のボディ。
相手が出るだろうかと考えながら、ダイヤルを回した。
そんな素朴な時代を表している。 だから捨てがたく、愛着すら感じる。

黒電話は、昭和と共に生きてきたのかも知れない。

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