竹久夢二 黒船屋

竹久夢二の「黒船屋」は、36歳の時に恋人の彦乃を思って描いた作品である。

夢二は、大正7年10月 最愛の女性彦乃と別れ、何もする気になれない日々を送っていた。
彦乃は結核にかかり入院。
親の反対もあり、生木を裂くように別れさせられていた。

その時、依頼を受けて描いた作品が、「黒船屋」である。
恋人彦乃に会えない、辛く切ない思いを黒猫に託し、描いたのだろうか?
黒猫は、夢二自身とさえ言われている。

だからだろうか・・・
黒猫は、女性にしがみつくかのように、しっかりと抱かれている。
女性の表情には、どこか哀愁が感じられる。

  なつかしき娘とばかり思ひしを  いつしか哀(かな)しき恋人となる
                       ー夢二の歌集よりー      

先日、ブログで竹久夢二を載せた所、シニアナビのメンバーさんから
夢二の代表作「黒船屋」の黒猫を動かす加工依頼を頂いた。




私なりの解釈で、加工してみた。
この作品には、夢二の想いがあふれている。

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