母の手

物置きを片付けていたら、なつかしの文集が出てきた。
私の小学校卒業記念なので、かれこれ40年以上前のものになるだろうか。




「母の手」

チラッと母の手を見た
同じ人間なのに、母の手は私と違っていた
しわが多い

土で汚れた今でも、
その中に、苦労と忙しかった事がみんな
手の中から現れているようだった

母の手を見ていると、また反省の心もよみがえる
そして母にあやまる気もできてくる

母の手はふしぎだなぁ
私の心を動かすのだもの

読みながら、亡くなった母の顔が浮かんできた。

何か反省するような事をしていたのだろうか?
それすら覚えていない。
自分では、おとなしい子どもだったように思うのだけど・・・

そして今、私は母になり、おばあちゃんになった。
手には母と同じように皺が増えゴツゴツしてきた。

懸命に働き、時には好きな事を楽しんできた手
いっぱい人生を歩んできた

私の手は、人の心を動かすのだろうか?
今日はひとりごとをつぶやいてた。

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