親切に感謝

世の中には、こんな親切な人がいるんだ。
昨日経験した話である。

私は娘宅へ車で向かっていた。
通い慣れた道だが1時間ほどかかるので、いつも事故だけは無いようにと細心の注意を払っている。
特に2車線ある道路は、車線変更があるので気をつけなければならない。

しばらく走ると緑色のトラックが横に並び、運転手がこちらを見ているのに気がついた。 何だろう〜?
かつてスピードが遅いからか、ピタッとくっつかれた経験があるので恐くなってきた。

信号が赤に変わったので停止すると、そのトラックも横に並んでピタッと停まった。 すると驚いたことにドアを開け、運転手が車から降りてこちらへ歩いて来るではないか。

「もしかして私、トラックに接触した?」
「いや、そんなはずはない。車間距離は十分とっていたし・・・」
冷静にと自分に言い聞かせながらも、身のすくむ思いだった。

ところが近くまで来ると、彼は車の助手席のドアを指さしてくる。
「・・・? 半ドアですか?」
ピンと来た私が窓を開けて言うと、ジェスチャーで「そうだ」と相図を送る。

何となくだが、彼は言葉が話せないように感じた。
手を合わせて「有難う」と言いドアを閉め直すと、うなずいて運転席へ戻って行かれた。




朝からたくさんの荷物を載せるのに気を取られ、私は半ドアになっているのに気がつかなかった。
それを危険だからと、わざわざ信号待ちに車から降りて教えに来てくれるとは。
「私ならそこまでできるだろうか?」と考えた時、運転手さんの親切が心に沁みてきた。

.entry-content { font-size:18px; }