一面に咲くたんぽぽの花




野辺の花「たんぽぽ」がささやき合って
黄色の絨毯が敷きつめられた。

明日香村川原寺跡。
ここはかつて、古代日本の政治の中心であり、仏教の始まりの地でもあった。
立派な寺院や塔があり、多くの僧侶が暮らしていたが・・・
今は静かに時の流れを告げるだけ。



たんぽぽやすみれを摘む人たち。
押し花にするのだろうか?
下を向いて、花を摘むのに余念がない。



遠くに見えるのが、甘樫の丘。
この場所に座り、遠き古代に思いを馳せる。






采女(うねめ)の 袖吹き返す 明日香風 都を遠み いたずらに吹く 
                           志貴皇子 

歌意  
いつもは采女(うねめ)の袖をヒラヒラと吹き返していた明日香風も、
都が遠くなったので、今は空しく吹いているばかりだ。

優しい光に包まれて、花も人も夢を見るのだろうか?

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