一番美味しい料理とは?

子どもの頃に読んだ絵本で、ずっと心に残っている話がある。
それが折りにふれ頭の中に浮かび、自分でも不思議に思うことがある。
うろ覚えの記憶の中から、あらすじを紹介したい。
(検索したが題が分からない為、内容が確認できなかった)

ある日殿さまは美味しい物に飽きたのか、「もっと美味しい物を捜してくるように」と命じる。
家来たちはあちこちの特産品を準備するが、どんなに美味しい物を用意しても、殿さまは「美味しくない。」と首を横に振る。

困っていると少年が屋敷にやって来て、
「一番美味しい食べ物がありますが、その前に畑を耕して下さい」と申し出る。 美味しい物が食べたい殿さまは、少年に言われた通り飲まず喰わずで農作業をする。

日が暮れた頃、約束通り殿さまに差しだされたご馳走は、おむすび1個だった。
殿さまは一口かじって、「これは上手い!」と叫んだという話である。

遊んで暮らすと腹がすかず、何を食べてもさほど美味しくない。
汗を流し一生懸命に働いた後の食べ物こそが、一番美味しいという昔の人の教えだろうか?

私にも同じような経験がある。
一生懸命に昼過ぎまで働き、やれやれとファミレスレスに入ったことがある。 久々に680円のランチを注文し食べると、そのあまりの美味しさに驚いた。
ファミレスの料理って、いつの間にこんなに美味しくなったの・・・?

その味が忘れられず、再び食べに行ってみたが、
「こんな味だっただろうか?」と、首をかしげてしまった。
家でのんびりとして、お腹が十分すいていなかったからだろうか? 
さほど美味しくはなく、ガッカリしたことがある。

亡き父は働き者で、「遊んでいたら何食べても美味しくない。」とよく言っていたが、この経験と繋がり思い出すこととなった。

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