職場体験

今年一番の寒さかと思ったら、いつの間にか初雪が降り山がうっすらと雪化粧している。 寒い日に家でいると体が縮こまりそうなので、運動でもしようかとジムに行くことした。
そこは公共施設で、レストランや風呂・カラオケ・会議室なども揃っている。

建物の中に一歩足を踏み入れると、外の寒さが嘘のように暖かい。
珍しく、中学生が「いらっしゃいませ。」と迎えてくれた。
寒さの中を庭で数人の男子中学生が、落ち葉を集め掃除している。

「ボランティアですか?」
「いいえ、職場体験です。」
どうやら学校教育の一環で、体験に来ているようである。

話を聞けば、生徒達は地元の中学2年生。
2日間、職場で働く体験学習をするとのこと。
お昼は給食かと尋ねると、弁当持参だと答えてくれた。
他に幼稚園に行ってる人もいるらしい。

「頑張ってね!」と言うと、あどけない顔で「有難うございます。」と答えてくれた。 この辺の子は素朴で中学生らしく、すれた所がない。

職場体験の目的は、「働くことの意義を理解し、生きることの尊さを実感したり主体的に進路を決定したりする意欲などを培うこと」らしい。 隣の市では、大型書店で働く中学生を見かけたことがある。




自分が中学生の頃をふり返ってみた。
将来つきたい職業は特になく、漠然と高校へ進学した。
中には看護婦さんになることを決めていて、養成する高校へと寮生活を選んだ友人もいた。
でもほとんどが私と同じで、将来の夢がはっきりとしてなかったように思う。
高校生になっても、まだ悶々としていた。

それに比べ、今は高校から特色あるコースが多い。
英語・美術・書道・保育・国際・スポーツ・音楽・・・
進みたい道が決まれば、早くから専門的な勉強ができる。
職場体験は、将来つきたい職業を考えるには良い機会なのかも知れない。



ナンバー1よりオンリー1という歌がある。
幼い子の才能を見抜き、将来どのような力をつけていけば良いのかを見抜くことが大切だろう。
学力+αの何かが問われる時代になってきた。
その分私たち大人は、若者たちが希望を持てる社会にしていかなければならない。

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