趣味が高じて

運動指導室室(ジム)で運動をしていると、ひとりの男性が部屋に入って来た。 年齢はかなり上にお見受けしたが、にこやかな表情で運動の様子を見ている。 見学に来たのだろうか?

そのうち鞄の中から写真を取り出し、何やら指導員と話し出した。
「生き生き体操」の申し込みに来たついでに、運動指導室を見に来たのだという。 私はちょうど運動が終わった所だったので、自然と話に加わっていった。

写真は趣味で作った作品が写っていて、ひとつひとつを説明をしてくれる。
「子どもが乗れる神輿を作り、石舞台イベントで担いで遊んだ」とか、
「村のシンボルマークを木で作り、診療所に飾ってある」など・・・

そのどれもが物凄く細かくて、上手!
細部まで奇麗に彫れているのに、ほとほと感心した!

聞けばこの男性、年齢は87歳 (どう見ても、75歳ぐらいに見える)
元大工さんかと思ったら制作に関係ない職に就き、60歳の定年後から独学で木工を始めたのだと言う。
そのうち趣味が高じて、作品を村のあちこちに飾っているらしい。
「素敵な孔雀だ。」と褒めたら「じゃぁ今度持って来るわ。」と帰って行った。

5日程してジムに行くと、約束通りその孔雀が受付に飾られていた。


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