記念すべき日 自伝

今日は、記念すべき日です。

それは、自伝ができたからです。
ただし、私の自伝ではありません。
娘婿の祖父が、生前に書いていた自伝なのです。

Nさんは、去年89歳で亡くなりました。
28歳に仕事で満州に渡り、順調な生活を送っていたのですが、招集令状が来て部隊に入りました。
シベリヤで2年9ヶ月の捕虜生活を送り帰国。80歳まで働きました。

まだ働きたくて職業紹介所を訪ねますが、80歳の高齢なので、門前払いに合いました。
それで仕事を諦め、ワープロ教室で勉強しました。さらに今度は、85歳でパソコンを習ったのです。
そして勉強しながら、なんと89歳にして、パソコンで文字を打って自伝を書いたのです。
自伝は、A4 4枚にびっしりと書かれていました。

実は、その前にNさんの奥様の自伝を、手製の本にして送りました。
奥様は、亡き夫のNさんから、生前、自伝を書くように勧められていたのです。
思いもかけず本になった自伝を手にし、たいそう喜びながらも、
「夫の文字は、小さくて虫めがねで読んでるの。私の自伝は大きい字で見やすい。」
「夫の自伝も本にして、一緒に横に並べたい。」と涙ながらにおっしゃいました。

「それならば。」と、私は喜んで引き受けました。
原稿を頂き、文字を大きくして、手製の本を4冊作りました。


完成したNさんの自伝

そして本を作りながら、思ったのです。

ブログを始める記念すべき第1号の記事は、自伝しかないと。
苦労した人生であったにも関わらず、温厚で優しかったNさんを思い浮かべながら、私も学んでいきたいと。

今日は、ブログを始める第一歩です。
これからは、自分のペースで、つたないながらも綴っていくつもりです。

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